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ここは新宿。とあるエディトリアルデザイン会社のスタッフblog

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2013/12/05 (Thu)
ストーリー テラーとしての ウイリアム モリス

これは読まないとモリスフリークとしては恥ずかしいだろうと買い置いた本が、

意外なところから見つかった。首を突っ込んで元には戻れない小野不由美の十二国記に

はまっているさなかに、モリスの著作がまとまって出てきたのである。

十二国記は無国籍でありながら中国風のファンタジーである。ファンタジーといえば

「指輪物語」のトールキンや「ナルニヤ国年代記」のC.S.ルイスが有名だが、なんと

ルイスの師匠がトールキンであり、トールキンに影響を与えたのが実はモリスなのだ。

ゲームのシナリオはファンタジーものが多いが、そこにモリスの影響がうかがえると言うわけだ。ファンタジーは若者が困難を乗り越え、怪物や敵を倒し、宝物を手に入れたり、美女と結ばれたりという物語だが、分析心理学の河合隼雄に言わせると

ファンタジーは個人の成長の物語である。自立的でありながら協働的である

自立農民としての市民像を理想に描いたモリスの確信が物語のエッセンスではないかと

うかがわれる。「輝く平原の物語」はそんな1冊である。今は亡きモリスフリークの第1人者小野二郎の奥さんが翻訳している。版元は小野が在籍していた晶文社だ。

 また「理想の書物」は書物を精神の建築と捉えたモリスの書物との出会いの物語であり闘いの歴史である。紙、インク、活字、タイポグラフィー、印刷と手書き写本の美の探求と、美しい労働をなんとか実現に漕ぎつけようとした印刷親方としてのモリスの姿を伝えるものである。ニコラ ジャンソンを理想にしながらも、強烈にゴシックの物語世界に引かれた

トロイタイプの活字に傾斜していくのがよくわかる。読んでいて中世の写本を

研究するには日本は不向きだと思わされるが、美しい写本やインキュウナビラ(初期刊本)

を浴びるようにみたくなる刺激に満ちている。

堀木一男

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